2009年4月6日月曜日

プロジェクトリーダー・プロジェクトマネージャーの必要性とは

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現在、500人月以上の大規模プロジェクトでは、5割近くで工期遅れが発生し、その約3割近くの企業がシステムの品質に不満を持っています。




(社)日本情報システム・ユーザー協会調べ

よって、当然のことながらシステム開発におけるプロジェクトマネジメントはますます重要視されてきています。

プロジェクトマネジメントにおける一般的な問題点としては・・・・

  • 納期が守れない
  • 品質が低い
  • プロジェクト予算がオーバーとなり赤字になる
  • 顧客満足度が低い
  • メンバーが疲れきってしまう

などがあげられます。

それでは、納期を守る、高い品質を出す、黒字化する、顧客満足度をあげる、メンバーのモチベーションをあげるにはどうすればいいのでしょうか?

そもそもプロジェクトマネジメントとは何でしょうか・・・?

定義は様々で、例えばPMBOK(※1)では、プロジェクトを遂行する際に、スコープ(プロジェクトの目的と範囲)、時間、コスト、品質、人的資源、コミュニケーション、リスク、調達、統合マネジメントの9つの観点(「知識エリア」と呼ばれている)でマネジメントを行なう必要があるとしています。


ISO10006(国際標準化機構)では、プロジェクトの目標を達成するために、プロジェクトの全側面を計画し、組織し、監視し、マネジメントし及び報告すること、並びにプロジェクトに参画する人々全員への動機付けを行うことと提唱しています。

世界で最も有名な経営学者のP.F.ドラッガーは『マネジメントの目的は成果を出すことである。つまり、プロジェクトマネジメントの目的はプロジェクトで成果を出すことである』、とうたっています。

システム開発会社や事業会社による、プロジェクトマネジメントに共通するポイントとしては、『プロジェクトにおいて成果を定め、実行計画を立て、その成果を達成するために進捗マネジメント、リスクマネジメントをすること』があげられています。

  • 成果(目標、目的、要件等)の設定
  • 実行計画(作業分解、作業フローとスケジュール、作業割り当て)
  • 進捗マネジメント(作業を予定通り実行する)
  • リスクマネジメント(トラブルの発見・解決をする)

とはいえ、やはりプロジェクトマネジメントは難しいですよね。

それは、なぜか・・・

  • 成果が決まらない(要件が変わったり、膨らむため)
  • 実行計画にもれがある(すべての必要な作業を洗い出せないため)
  • 作業が予定通り進まない(メンバーがおもったとおりに動いてくれないため)
  • リスクマネジメントができない(プロジェクトの中身が見えないため)

これに関しては、プロジェクトを受注する側だけの責任ではなく、発注する側からの反省点としても、

  • 仕様の定義が不十分である
  • 要求仕様を明確に提示しない

などをあげており、システム開発のトラブルの原因の多くは要件定義に起因していると考えられています。

システムを開発にはお客様との協力は不可欠であり、改めて、上流工程(現状分析、要件定義等々)を慎重に行うことが成果を達成するためのプロジェクトマネジメントに繋がるのだと思います。

尚、IT企業の現場の方とお話をすると、主に以下の様なリーダー像を耳にします。

  • 業務・技術など何かしらに強い自信がある。
  • 部下に謝ることが出来る。
  • 指示だけでなく、自分でも動くことが出来る。
  • リスクマネジメントがしっかりしている。
  • 判断・決断が的確で、早い。
  • 顧客に言いなりでなく、顧客も巻き込んでプロジェクトをマネジメントできる。
  • 自分で仕事を抱えない。
  • 説明が上手。

また、大手Sierでご活躍中の現役のプロジェクトマネージャーの方は、

『リーダーとは単なるマネジメント者ではなく、辛いところに自ら入って切開いていき、チームのあるべき方向性をメンバーに示していくことだと思います。

また、メンバーとは出来る限り距離を置かないようにし、親子ほど年齢が離れた新卒の社員に対しても話しやすい雰囲気作りを意識し、常に社内を歩き回り、定期的な意見交換をしています。』と仰っていました。

皆さんにとっての理想のプロジェクトリーダー・プロジェクトマネージャー像とは何でしょうか?